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森鴎外という人物像に迫ってみます

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森鴎外といえば有名な作家ですよね。 そんな森鴎外を深く知っていますか?

 

このブログでは有名作家の知られざるエピソードをご紹介しながら

 

ご紹介することで、「森鴎外という有名なエピソードとは違う人間像が見えるんだね」という感想を感じていただけましたら幸いです。

 

さて、最初にご紹介するのは「森鴎外」です。

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画像出典:wikipedia

 

作家としては森鴎外と名乗っていた森林太郎は軍医でもありました。島根県津和野町で代々藩の典医を勤めていた森家で生まれました。

 

森家では彼が久方ぶりの男児の跡継ぎだったそうなので、親族はさぞ嬉しかったこととおもいます。更に医者の嫡男として幼い頃からの教養も優れており、論語や孟子にオランダ語も学び、当時で9歳の頃には15歳に相当する学力と推測されていたようです。

 

それ故に家族・周囲からの期待も大きく、本人への重圧も重かったことでしょう。また、彼は軍医としても優秀で日清戦争・日露戦争にも赴いていました。医学を学びに東大医学部に在学していた程ですから、とても優秀だったのでしょう。

 

まぁ、あれだけ期待して幼少期からエリートになるよう教育してきた両親としては当然のことだと思っていたかもしれません。もしも私が鴎外の親なら息子が東大に入学したと近所の人に耳にタコが出来るほど言いふらします。鴎外も迷惑でしょうね。

 

その後、4年間ドイツに陸軍軍医の一期生として留学しますが、この時の経験が後の舞姫やヰタ・セクスアリス、うたかたの記等の代表作に多大なる影響を与えます。

 

森鴎外の旧邸宅となります。こうして拝見しますと静かな佇まいの中に落ち着きがあるような感じさえ受けます。

 

鴎外の卒業時での成績は以外にも8番目で、大学で医学部の研究者になる道は閉ざされてしまいましたが、鴎外本人はドイツへの留学を夢見ながら父の病院の手伝いをしていた日々もあったそうです。

 

今まで完璧人間としてエリート街道を爆走していた鴎外青年ですが、ドイツを夢見ていた時期もあったとは可愛らしい面も持っていたようです。これで好感度が5.5くらい上がりますね、多分。ドイツ留学から帰って来た鴎外の出世はめざましく、陸軍軍医の人事を一括するトップ・陸軍省医務局長にまで上り詰めました。もうあのドイツに憧れを抱いていた青年はいないのです。ちょっと寂しいですが鴎外としてはさぞ仕事のやりがいがあったことでしょう。

 

しかしその頃の陸軍には軍事衛星上大きな問題がありました。それはビタミンB1の不足からなる脚気で、神経障害からなる足のしびれから最悪の場合、生命に危険がある病気で、現代でもビタミン不足でおおいになりえますね。なのでちゃんとビタミンを採れるように規則正しく野菜とお肉と米をバランスよく採りましょうと何処の機関でも口酸っぱく言っているわけです。

 

「偏った食事すると足がしびれてむくんで命の危険がある可能性がある」と一言いえば大抵の人は偏食を止めるんじゃないですかね。特に将来有望の若い人とか。

 

まぁ、私の親族に野菜嫌いで一切食べず肉ばっかり食べていても80代で元気な人もいますが。話を戻しますが、当時はビタミンなんてものは一切知られてない上に見つかっていませんでした。が、実は麦食は脚気に効果があるかもしれないと軍の一部の人は知っていたのです。鴎外もその一部に入っていたのですが、ドイツ医学的には証明されていないこと、国内の麦の生産量が少なく自給は難しいことを根拠に、鴎外は米食と脚気の因果関係を否定していました。

 

 

それから日露戦争で白米六合を戦時兵食として贈られていますが、結果的に陸軍では約25万人もの脚気患者が発生、約2万7千人がお亡くなりました。その原因究明の為に陸軍と鴎外は研究者を呼び寄せ、脚気はビタミン不足でなりえるという結論にたどり着きます。

 

鴎外に対してはその後の脚気研究の基礎を築いたという声の他に麦が脚気に良いと気付きながらビタミンでなく細菌が原因だと決めつけた結果、多くの犠牲が出たという批判的な声も多数出ています。

 

 

鴎外のお墓です。あの太宰治のお墓のすぐ近くに鴎外のお墓もあるんですね。

お近くに訪れた際はお墓にお参りさせていただきたいと思います。

 

私個人の意見としてはやはり麦が脚気に良いと気付いていたなら上司に直接直談判して日本に協力的な他国からでも麦を輸入して脚気患者を減らした方が良かったんじゃないかと思います。軍なら多少値が張っても出せるでしょう。

 

それに、いくら上に権威があるからといっても相手は人間ですし鴎外程の実力者ならば上司だって根拠を説けば聞く耳を持ったかもしれません。ですが、その後の鴎外が真っ先に脚気原因究明の為に研究機関を設けたということは、脚気患者へのお詫びと自分自身へのこの悲劇を忘れず、繰り返すなという戒め、自責の念の表れかもしれません。なので、鴎外が全部悪い!ということに結論付けるのは気持ちは分かりますが如何なものかと思います。

 

 

さて、彼、森鴎外は作家だけでなく、翻訳家としても活動していました。しかしやはり有名なのは舞姫やうたかたの記ですよね。

 

舞姫の主人公・太田豊太郎が鴎外でヒロインのエリスはエリーゼ・マリー・カロリーネ・ヴィーゲルトという実在した女性とされています。物語は主人公の手記を主にしています。纏めると主人公がひょんなことから知り合ったヒロインと心通わせたうちに子が出来てしまうが日本に帰らなければいけなくなり、ヒロインのことを彼女の母に託して一人日本に帰る、というストーリーです。

 

我ながら詰め込んだ感はありますが大体合っていますのでご安心を。その後、ヒロインは発狂しパラノイアと診断、完治の望みがないことに主人公は後ろ髪を引かれますが結局帰国するのです。因みに帰国の理由は彼の友人の上司が日本で仕事を請け負って欲しいと主人公に頼み、それを了承するのです。私が初めてこの本を読んだ感想はヒロインが可哀想でした。

 

愛しい人と結ばれて子も授かって超ベリーハッピーなところを主人公の友達の帰国宣言によりぶち壊しにされ末に発狂するのです、なんてやりきれない。主人公も帰国を悩みまくってインフルエンザに罹ってヒロインに言えずじまい。なんて真の悪い男。というか上司に理由全部話して意地でも理解させようという姿勢を見せたらいいものですね。

 

そりゃ、最愛の人が帰るって彼女が聞いたら怒るでしょう、私とこの子を捨てて行くの!?みたいな。この主人公のモデルは鴎外自身だと書きましたが、鴎外の帰国後にあるドイツ人が訪ねて来てひと悶着が起こるのです。当時鴎外は確か結婚していたかする前でしたからそりゃあ親族は吃驚したでしょう。その女性はドイツへと追い返されますが、30年間鴎外と文通したらしいです。

 

ちょっと女たらしな鴎外ですが、実は甘党のあんぱん・饅頭と揚げハンバーグが好きという子供舌の持ち主でもありました。饅頭茶漬けというものも独自で開発し美味しそうに食べていたそうです。おはぎを衣と茶と一緒に食べる感じでしょうか?どっちにしろ別々に食べた方が美味しいと思いますけどね…。

 

ですが細菌学・衛生学を極めた鴎外は殺菌消毒した食べ物以外はあまり好きじゃなかったそうで、消毒して尚且つ栄養満タンな焼き芋が大好き。また加熱したフルーツじゃないと食べられなかったようで甘く煮た桃や杏子も好きだったようです。なんて面倒臭いんでしょうか。なので細菌がうようよいるお風呂なんてもっての他。たらいの水で身を清めるのが日課だったそうです。

 

また、鴎外自身としても軍医として、加えて軍のひとりとして誇りを持っていたのか、娘と歩いている時に「中将がいるぞ」と子供たちが駆け寄ってきましたが、軍医であると分かった途端に去っていきました。その様子に鴎外は酷く落胆した様子だったそうです。

 

鴎外ゆかりの地、記念館です。こうしたゆかりの地を訪れてみたいですね

 

当時は時代背景の影響で軍の人間は人気が高かったようですが軍医は軍の人間とは違うと教わっていたのでしょうか、それを目の当たりにした鴎外には軍人だという自尊心があったようですから、ショックもひとしおでしょう。

 

そんな厳格で自尊心が高いイメージがある鴎外ですが、子供達には良いパパだったそうです。子供達にキャラメルやチョコレートを持って帰ったり、膝の上に座らせて遊んだりと、普通の良いお父さんのようです。

 

とりわけ子供たちの名前にもこだわり、近代的な名前を付けました。於菟、茉莉杏奴、不律、類という名前で、其々医者や随筆家だったりとしっかり鴎外のDNAを受け継いでいるようです。きっと鴎外が知ったら自分が褒められたように嬉しくなるでしょうね。

 

鴎外は軍医である自分と作家の自分を別として考えていました。生前最後の遺言にも森林太郎として墓に刻んで欲しいと残し、遺族もそれに従い森林太郎の墓として立てました。鴎外ではなく林太郎だと周囲に言いたかったんじゃないでしょうか。どちらにしても、作家と軍医としての功績をこの世に立派に残しているのは、森林太郎その人だけでしょう。

 

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  • この記事を書いた人

yasu718

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